今、老若男女問わず、「古地図」がひそかなブームになっています。
「古地図」というのは、江戸時代や明治時代など昔の地図のこと。
テレビでは、古地図を片手に、疑問を解消しながら町歩きをする番組が人気です。
自分たちでもやってみようと、古地図を見ながら町歩きを始める人が増えています。
この機会にぜひ、古地図を片手に日本の歴史を振り返ってみませんか?
古地図の魅力
古地図を見ながら町歩きをすると、自分の今いる場所が昔どのような土地だったのかを知ることができます。
「ここは海だった」
「ここは大名屋敷だった」
と知ると、時空を超えてその時代に思いを馳せ、想像力を働かせられますよね。
忙しいと、目に入る現実の世界しか考えないことが多いと思いますが、そんなときにふと古地図を片手に散策してみると、当時とはずいぶん変わった場所や当時の姿そのままの場所の発見できます。
昔からある建造物などを見れば、当然のことだけれど実感しにくい、
「昔と今がつながっていること」
「実際に存在したこと」
を実感できるのです。
また、現在と照らし合わせるだけではなく、古地図そのものを楽しむこともできます。
いまどきの地図は、均一な線で現実をできる限り正確に反映させたものですが、古地図は線の太さが不均一だったり、土地の形が不正確だったりします。
それを味があると思えば眺めるだけで楽しいですし、作り方の点で現在の地図との違いを知るのも楽しいですね。
便利な古地図サービス
古地図そのものを手に入れるのも良いですが、最近では、古地図町歩きに便利なサービスがあります。
インターネット上の地図サービスで現在の地図と古地図を重ね合わせられたり、スマホのアプリで自分の現在地が古地図上に表示できたりするのです。
より気軽に古地図を楽しむことができますね。
日本橋から出発する、歴史を感じるクルージングツアー
江戸の町に思いを馳せて道を歩くのもいいですが、江戸は川の町でもあります。
江戸時代には水運が発達し、町が栄えていったのです。
そのように古くから慣れ親しまれてきた川を、江戸時代の人がよく利用したであろう船で巡ってみませんか?
隅田川には歴史ある橋も数多く架かっています。
日本の道路の起点になっている日本橋から出発して隅田川にかかる橋を堪能するクルージングツアーに出かけましょう。
出発地となる日本橋桟橋は、東京メトロ銀座線「日本橋」駅から徒歩1分の利便性の高い場所にあります。出発早々に日本橋の下をくぐりぬけますのでじっくりご覧ください。
日本橋は、徳川家康の時代に初代の橋が架けられました。
何度も架け替えられていますが、1911年につくられた現在の橋にも歴史を感じられます。橋の裏側には関東大震災の際についた焦げ跡が付いているのです。結構な大きさがある跡ですから、当時の火の勢いを感じられるのではないでしょうか。
日本橋川から隅田川に出て北上すると、清州橋があります。
関東大震災の震災復興事業として設置された橋ですが、ここは渡し船があった場所で「中州の渡し」と呼ばれていました。江戸時代の人はここで船に乗っていたのですね。
両国橋は、1686年に国境が変更されるまで、武蔵国と下総国の国境にあったことからその名がついています。名前からも歴史が感じられますね。
ほかにも、多くの橋の下をくぐる隅田川北上ツアー。
古地図を片手に、ぜひクルージングツアーにご参加ください。
編集長 | 高橋 知里